燃料ポンプを検証

燃料ポンプを分解して今回の故障原因を検証してみます。

これが燃料ポンプ部分で、メーカーはドイツのボッシュ社製です。

本体の右の黒いところからガソリンを吸い込み、左の白い筒から出てきます。

これがポンプを分解した図。

左から電気を供給するブラシ部、軸を回すアーマチュア部、軸受けとポンプ部です。
上の筒は電磁石が入ったヨークという部分です。

ポンプとモーターは一体化していてガソリンはこのモーターの中を通って行きます。
ガソリンでモーターを冷やし、潤滑もやっているようです。

こんな感じで回転するアーマチュアにブラシで電気を供給します。

通常モーターのこの部分を見ると火花がバシバシ飛んでいます、本来ここも飛ぶはずですがガソリンが流れているので火がつかないようです、でも考えたら恐い話です。

これがアーマチュアに電気を供給する接点。

銅の部分が長年の回転で削られて深い溝が出来ています、それに黒い焼けがあります。
この焼けがモーターの動きをおかしくしていた原因のようです。

また燃料フィルターを外した時に出てきたガソリンに銅の粉末が混じっていたのは、ここが削れたものだったようです。


ブラシも黒くなっています。


ポンプ部です、ブレードを回してガソリンを吸い上げます。

写真右の歯車のような部分はよく分かりませんが、流量を一定にしているもののような気がします。

続いて燃料フィルターです、半分にカットしてみました。

中には紙のフィルターが入っていてここでガソリンに混入したゴミやポンプから出る金属粉を取ります。


右から入って左に出て行きます。

今回このフィルターから真っ黒なガソリンとたくさんの金属粉が出てきたところを見ると、大きな仕事をしている部品とも言えます。

とはいえ交換は10万キロ毎で良いようです。


今回これらを交換して劇的に何かが変わるわけではありませんでしたが、作動音が静かになり当分は壊れる心配もなくなりました。

壊れそうな徴候がでたら早めの交換をおすすめします。


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