臓器提供/運転免許証に意志表示シール

11/19 読売新聞より

 移植の臓器提供を増やすため、厚生省と警察庁は「臓器提供意志表示カード」と同じ文面の小型シールを作成。健康保険証や運転免許証に張って意志表示カードとして使えるようにすることを決めた。

 同省は、19日の公衆衛生審議会臓器移植専門委員会で保険証の活用を報告。シールは来年1月以降、更新時に各世帯へ順次配布する。また国家公安委員会も同日、来年1月10日から免許証にシールが貼れるようにする道路交通法施行規制改正案を承認した。各地の警察署、免許センター窓口にシールを置く予定。
 意志表示シールは「脳死での臓器提供」「心停止後の提供」「提供拒否」の三点セット。本人の意志に沿ったシールに著名、著名年月日、提供臓器の丸印を記入のうえ、保険証は下部の空いたスペースかビニールカバーに張る。また免許証は裏面の下部に張る。
 臓器移植法では、脳死での臓器提供の条件として、「脳死判定に従う」「臓器を提供する」の2つの意志を本人が書面で示すことを求めている。このため厚生省日本臓器移植ネットワークは10月末までに、約2600万枚のカードを配布。しかしカードは国民になじみが薄く、別の普及手段も必要と判断。日常生活に浸透している保険証・免許証を活用することになった。
 なお保険証・免許証以外にシールを張っても、意志表示は有効とみなされる。


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